[PR]

 「勝った。我々はやった」。韓国の憲法裁判所が10日午前11時20分すぎに朴槿恵(パククネ)大統領の罷免(ひめん)を宣告した瞬間、ソウル市鍾路(チョンノ)区にある裁判所近くでは、罷免に賛成する市民たちが立ち上がり、口々に叫んだ。涙を流す人やシャンパンを振りまく人もいた。

 賛成派の人々は午前9時前から、裁判所から約200メートル離れた観光名所の仁寺洞(インサドン)近くで集会を開始。数十人が集まり、「弾劾を貫こう」「今日で決まりだ」などと叫びながら、路上に設置された画面で憲法裁判所による宣告の生中継を食い入るように見つめていた。

 反対派の市民は「これで民主主義国家か」「お話にならない決定だ」と憤った。反対派も午前9時前から、裁判所から約200メートル離れた別の場所に集結。大音量で愛国を呼びかける歌を流しながら、合間に「弾劾却下」「国会解散」などと絶叫していた。宣告後は「裁判所を粉みじんにしろ」という怒号も上がり、一部は裁判所に近づこうとして警官隊ともみ合いになった。

 朴氏の罷免(ひめん)に賛成・反対の両派の人数は約5千人にふくれあがった。警察当局は防護服を着た警官1600人を投入。裁判所の周辺100メートル四方に高さ約5メートルの遮蔽(しゃへい)板を設け、集会ができないように道路を封鎖した。バス75台を使って周辺の歩道と車道を分離し、賛成派と反対派が衝突しないよう警戒を続けた。

 一方、60日以内に行われる大統領選で最も支持を集める文在寅(ムンジェイン)・前共に民主党代表は宣告を受け、「偉大な国民の力で歴史は前進した」とのコメントを出した。第2野党の国民の党も「国民の統合で新たな韓国を開いていく」とする歓迎談話を発表した。与党の自由韓国党は「決定を謙虚に受け入れる」とした。

 韓国の有力財界団体、全国経済人連合会は「政治リスクを早く解消し、経済再生と民生安定に全ての力を結集すべきだ」とのコメントを出した。

 大統領府関係者によれば、宣告…

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら