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 東日本大震災で経済状況が悪くなった高齢者は、歯を失うリスクが高くなったとする調査結果を東北大などのグループが発表した。ストレスや食事の変化、歯磨きができなかったことなどの影響が考えられるという。

 宮城県岩沼市に住む65歳以上の高齢者3039人を対象に調査。そのうち、すべての項目に回答した2332人について、震災前(2010年)と震災後(13年)で比較した。

 震災で経済状況が変化しなかった1805人で歯が抜けたのは7・4%だったが、経済状況が苦しくなった145人では12・4%だった。年齢や所得などの要因を考慮すると、震災による経済状況の悪化は歯を失うリスクを8%増加させたとしている。

 グループは、被災者はうつや心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの精神的な健康だけでなく、歯の健康も悪化しやすいことが明らかになったと説明している。

 避難所での歯ブラシの配布や歯みがきをする場所の確保などの対策が求められるという。(瀬川茂子)