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 国有地売却問題に揺れる学校法人「森友学園」(大阪市)をめぐり、稲田朋美防衛相は14日午後の衆院本会議で同法人の訴訟への関与を否定してきた一連の国会答弁について謝罪し、訂正すると述べた。稲田氏は同日午前の閣議後の記者会見でこれまでの発言は「私の記憶にもとづいた答弁」と説明したが、野党は虚偽答弁の疑いもあるとして辞任を要求する構えだ。

 稲田氏は会見で、同法人が起こした民事訴訟で原告側代理人弁護士として自身が出廷した記録があるとの一部報道について、「(弁護士の)夫の代わりに出廷したのでは、と推測している」と釈明した。

 一部報道によると、稲田氏は2004年12月、森友学園が起こした民事訴訟の第1回口頭弁論に、原告側代理人弁護士として出廷したことを示す大阪地裁作成の記録があることがわかった。第1回口頭弁論調書には、稲田氏ら2人の名前が「出頭した当事者等」に記載されていたという。

 国有地売却などをめぐる問題で同法人理事長を退任する意向を示した籠池(かごいけ)泰典氏との関係について、稲田氏は国会で「籠池夫妻から何らかの法律相談を受けたことはない」「裁判を行ったこともない」などと答弁してきた。この日、記者団から虚偽答弁の可能性を問われ、稲田氏は「虚偽の答弁をしたという認識はない」と説明。「(報道内容が)事実だとわかった場合には、国会答弁との違いは訂正したい」と述べ、引責辞任は否定した。

 菅義偉官房長官は14日午前の記者会見で、安倍晋三首相とともに稲田氏から説明を受けたことを明らかにした。稲田氏は「全く記憶にない。事実関係を調査している」と述べたという。菅氏は会見で「稲田氏の個人的な活動に関することで、適切に説明されると思う」としたうえで、職務の続行は「全く問題ない」と述べ、辞任の必要はないとの認識を示した。

 一方、民進党の山井和則国会対策委員長は同日午前の会見で、稲田氏の答弁に食い違いがあるとして「虚偽答弁だったら辞任に値する」と批判。同日午後に与野党国対委員長会談を開き、籠池氏ら6人の参考人招致を改めて求めるとともに、稲田氏の辞任を要求する。(相原亮)