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 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男(キムジョンナム)氏がマレーシアで殺害された事件で、マレーシアのザヒド副首相兼内相は15日、遺体の身元確認の決め手は正男氏の子供から採取したDNA型だったと明らかにした。

 マレーシア当局は10日に「遺体は金正男氏と確認した」と発表したが、確認方法は明らかにしていなかった。15日午後に記者会見したザヒド副首相は「正男氏の子供から採取した試料でDNA型を検査した。遺体は正男氏であると改めて強調したい」と踏み込み、10日の発表後も遺体は正男氏ではないとする北朝鮮側の主張を退けた。子供が誰なのかや採取の方法は公表しなかった。

 事件の捜査をめぐっては、批判を繰り返す北朝鮮とマレーシアの関係が悪化。北朝鮮がマレーシア外交官らの出国を禁止し、マレーシアも同様の措置で対抗している。ザヒド副首相は、マレーシア政府が外務次官を窓口に13日から北朝鮮と直接協議に入っていることを明らかにし、「我々は心を開き、柔軟に交渉している」と述べた。交渉にあたっては「全ての可能性を探っている」と語り、在マレーシアの北朝鮮大使館内に潜伏中とされる事件の容疑者と、北朝鮮内の自国外交官との交換も選択肢として排除しない考えを示した。(クアラルンプール=日高奈緒乗京真知