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 高血圧治療薬ディオバンの臨床研究不正をめぐり、薬事法(現・医薬品医療機器法)違反(虚偽記述・広告)の罪に問われた販売元の製薬会社ノバルティスファーマと同社元社員に対する判決が16日に東京地裁で言い渡される。事件では、大学側の研究審査の仕組みや倫理教育の不備も明らかになった。各大学は研究の質や透明性を確保するために組織やルールを見直し、再発防止を図っている。

 事件の対象となった論文が作成された京都府立医大では、研究を始める前に学内の医学研究審査委員会が研究計画を審査していた。

 当時の審査委員長だった伏木信次・特任教授は「外来に通院中の患者を対象に薬の付加的な効果を検証するという内容で、倫理的な問題はないと判断して承認した。だが、当時の研究計画書は実施体制などについて詳細な記載を求めておらず、研究の全体像を把握できなかった。私自身の知識も十分ではなかった」と振り返る。

 京都府立医大は、研究データが操作されていたことを2013年7月に発表した後、臨床研究の実施手続きの一部を改め、研究計画書には研究デザインや統計解析の方法、被験者に予想される負担やリスク、実施体制、資金源などを詳細に記してもらうことにした。

 現在、臨床研究を計画する研究者は医学倫理審査委員会に研究計画書を提出するとともに、研究との利害関係が想定される製薬企業などから一定額以上の金品(年間50万円以上の講演料・謝金など)を受け取っているかどうかを、利益相反委員会に自己申告しなければならない。

 利益相反委員会の審査を通った後の医学倫理審査委員会での審査は、研究にかかわる分野の専門家で構成する専門小委員会と本委員会の2段階で行い、必要に応じて研究計画の修正などを研究者に求める。研究者は年1回の状況報告に加え、関係企業から新たな収入があれば報告しなければならない。

 臨床研究は本来、医学的な研究課題を解明するために行われる。しかし、東京慈恵会医大と京都府立医大の研究責任者は厚生労働省検討委員会の調査に対し、新たに主任教授として着任した講座のメンバーの結束を強めることが研究のきっかけだったと答えた。

 事態を重く見た厚労省検討委は…

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