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■特派員リポート 乗京真知(アジア総局員兼イスラマバード支局長)

 タイで最も愛されている魚は、かつて日本から贈られたものだった――。そんな話を耳にしたのは、昨年9月のことだった。なぜ日本から? どうやって? 魚好きが高じて、一度は釣り業界への就職も考えた者としては、放っておけない話題だった。タイに出張するたびに少しずつ進めた取材の結果は、今年2月23日付の夕刊で記事にまとめたが、さらに詳しく紹介したい。

 関心の魚は、アフリカ原産の白身魚「ティラピア」。古代エジプトの墓の壁画にも登場し、古くから人間のたんぱく源となってきた魚だ。黒光りしたウロコの様子から、タイでは「プラーニン」(黒い魚)と呼ばれている。日本で言えば、アジやサバのような身近な魚で、値段も手頃なため市場や屋台で欠かせない食材となっている。ちょうど2016年は、ティラピア養殖が始まって半世紀の節目の年で、閣議後の晩餐(ばんさん)会でティラピアのフルコースが振る舞われるなど、数ある魚の中でも特別の存在であることがうかがわれた。

 初期の養殖の様子を調べるため…

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