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フェスティバルシティ、きょうOPEN

 タワー(イースト)とウエストは高さ約200メートル。ともに国内最高水準の耐震性能を誇るが、「異なる仕組みで同等の性能を実現している」と日建設計構造設計部の吉田聡主管は語る。

 イーストは「免震構造」。フェスティバルホール上部と中間層オフィス(9~12階)の間に免震ゴムが入っており、地震のエネルギーを効果的に吸収して、上層階の揺れを抑える。

 ウエストは「制振構造」だ。とくに低層階(1~4階)は揺れを抑えるオイルダンパーを集中させた「集中制振層」。1~3階にある地面に固定された「ビッグウォール」と呼ぶコンクリート壁とビル本体のフレームを高減衰ダンパー(6千キロニュートン)でつなぎ、揺れを制御しているのが特徴だ。

 オフィスフロア(6~31階)も各階の天井と床の間にダンパー(2千キロニュートン)を入れて揺れを吸収。震度6強~7級の大地震でも各階の横方向の変形は3センチ以下という。

河川水使い排熱抑制

 タワー(イースト)とタワー・ウエストはともに河川水を利用した地域冷暖房(地冷)を採用している。室内の温度を快適に保つ空調に使う水の温度を変えるのに、年間を通じて温度変化が少ない河川の水を使う。

 運営管理を担う関電エネルギーソリューションによると、堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島の立地を生かして堂島川から取水、地下で熱交換を行って温水や冷水を作り、使い終わった水は土佐堀川に流す。大気中に熱を排出する必要がなく、消費エネルギーも減らせる「エコ」な仕組みだ。

 水を河川に戻すため、生態系に影響を与えないよう、熱交換のための機器では薬品を使わずに汚れなどを除去する仕組みも備える。細管がつまらないようにする濾過(ろか)装置や細管の汚れをとるスポンジのボールなどを使う。

 また、イースト同様にウエストもオフィスフロアの照明にLEDを全面採用、省エネなどを実現している。

高速エレベーター 31階まで30秒

 タワー・ウエストのオフィスフロア用エレベーターは低層用、中層用、高層用が各6台(27人乗り)ある。最も速い高層用は毎分420メートル。3階から31階に約30秒で到達する。ホテル階(33~40階)のエレベーター(30人乗り)は最高毎分360メートル。

 ともにゆっくり長時間揺れる長周期地震に備えたセンサーを設け、ロープなどが大きく共振しない仕組みを備える。

旧ビルが支える阪神高速

 タワー・ウエストのすぐ西側を走る阪神高速。それを支える壁は旧朝日新聞ビルの建物の一部を残し、活用している。

 以前は阪神高速の上に体育館が、道路の下に新聞を印刷する輪転機が置かれた地下室などがあり、ともに旧ビルの一部だった。高速道路の通行に影響が出ないよう、13年秋のリフレッシュ工事に伴う通行止めの際、集中的に解体された。

 ただ、道路下部の構造物は道路の橋脚とビルの要素を併せ持つため、保存された。ウエストへの建て替えに伴い、道路下部の壁が補強されている。