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 糸田町の金村神社で、豊作を祈る伝統行事「田植祭」があった。地元の人が農夫、妊婦、牛に扮し、あぜぬり、しろかきなど田植えまでの一連の所作を軽妙に演じた。小学校や保育所の女の子たちは早乙女となり、可憐(かれん)な「田植舞」を奉納した。

 毎年3月15日にあり、農夫「むくで」と妻で妊婦の「おかつ」が見どころの一つ。のどかで、とぼけたかけ合いに境内は笑いに包まれた。しろかきをしていた「牛」は隙を見て逃げ出し、子どもたちが歓声をあげて追いかけた。

 田植舞をした糸田小4年の浦田未来さんは「植えるところや途中で笠をかぶり直すところは難しいけど、楽しい」。保存会の鶴我政利会長は「昔風情のある祭り。糸田の宝として末永く発展させたい」と話す。

 町教委教務課の文化財担当、岩熊真実さんによると、1731(享保16)年の「田川郡神社寺院御改帳」に祭りの記録があり、現在とほぼ同じ段取りでおこなわれていたようだという。(中村幸基)