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 訪米中の世耕弘成経済産業相は16日、トランプ新政権の関係3閣僚と相次いで会談した。会談では、ロス商務長官とペリー・エネルギー省長官から、米原発子会社ウェスチングハウス(WH)で巨額損失を出した東芝の経営状況に対する懸念が示され、今後、両国政府間で情報共有を進めることで一致した。

 世耕氏はロス、ペリー両氏のほか、コーン国家経済会議議長とも会談した。会談後に記者会見した世耕氏によると、ロス、ペリー両氏は会談で「米国で原発を建設するWHの親会社である東芝の財政的安定性は、米国にとって非常に重要だ」と懸念を表明。世耕氏は東芝の経営状況や政府としての姿勢を説明したという。

 米政府は米電力会社の原発建設に9千億円を超える債務保証をしているうえ、地元の雇用や電力供給への影響も懸念しているとみられる。東芝は将来の損失拡大を防ぐため、WHの米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用申請を検討しているが、米側が強い関心を示したことで両政府間の調整も必要になる可能性がある。

 また、世耕氏は、4月に予定される初の日米経済対話に向け、貿易問題についてもロス、コーン両氏と意見交換。日本や中国などが合意を目指している東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉状況を説明したという。米国が重視する二国間貿易協定についての議論もあったが、世耕氏は、記者会見で詳細を明らかにせず、「率直に意見交換したが、それほど大きな意見の乖離(かいり)はなかった」と述べるにとどめた。(ワシントン=高木真也)