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 犯罪を計画段階で取り締まる「共謀罪」法案が21日、国会に提出された。内心の自由を侵しかねないとの批判は根強く、今後も激しい議論が予想される。政府は「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」が対象だと強調するが、警察に監視されてきた市民運動家や労働組合関係者は警戒を強め、抗議の声をあげた。

■岐阜、知らぬ間に病歴を漏らされた

 岐阜県大垣市の船田伸子さん(60)は、自分が知らないうちに警察の情報収集の対象になっていた経験がある。「このうえ共謀罪ができたらどれだけ怖いか、想像してください」――。21日夜、地元の大学であった「共謀罪」を考える集会で、自身の体験と監視への恐怖を語った。

 病歴情報まで外部に漏らされている、と知ったのは2014年7月。市内の風力発電施設建設をめぐり、中部電力の子会社「シーテック」(名古屋市)が岐阜県警大垣署との情報交換の議事録を内部文書にしていたことが、朝日新聞の報道で明るみに出たからだ。

 13年8月~14年6月の両者の面談記録4回分。署は施設の予定地で自然破壊や健康への影響を心配する住民の勉強会が始まったことを問題視し、「平穏な大垣市を維持したい」などとして、企画した住職や農家の情報を同社に提供。「つながるとやっかい」などとして、勉強会とは無関係の船田さんや市民活動家の実名を伝えた。「病気で、すぐ次の行動に移りにくい」と船田さんの健康状態にまで触れていた。

 船田さんは護憲や反原発の運動にかかわっていたが、13年ごろに体調を崩し、20年以上勤めた法律事務所も休職。風力発電の問題はほとんど知らなかったのに、警察が自分の名前を挙げていたことに驚いた。

 警察庁警備局長は15年6月、国会でこの問題の対応を問われ、「公共の安全と秩序の維持という責務を果たす上で、通常行っている警察業務の一環」と答弁。県警も同社も謝罪していない。

 政府は今回の法案について、市民団体や労働組合は対象外としつつ、犯罪を目的とする「組織的犯罪集団」に一変した場合は対象になると説明する。「一変したかを、だれが決めるのでしょうか。しかも情報収集のためにスパイが暗躍することになる」。船田さんには疑問だ。

 自身が登場する議事録の後段で…

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