[PR]

 豊洲市場に関する東京都議会の調査特別委員会(百条委員会)で18日、都の担当責任者だった元市場長4人らへの証人喚問があった。元市場長は東京ガスとの土地取得交渉の妥当性を説明したが、質疑からは、都が東ガスとの合意を最優先し、交渉を急いだ姿勢が浮かび上がった。19日に初期(00~01年)の交渉役だった浜渦武生元副知事、20日に石原慎太郎元知事の喚問がある。

■「免責、のまないと永遠に合意無理」汚染対策費

 「(東ガスから)『これ以上の負担がないことを明確に』という要求があった。のまないと永遠に合意できないだろうと(考えた)」

 岡田至・元都中央卸売市場長は在任中の2011年3月末、東ガス側と結んだ市場用地の土壌汚染対策費に関する協定について証言。将来の新たな対策費を東ガスが追加負担する「瑕疵(かし)担保責任」を都が免じた理由を説明した。

 都は法令を大きく超す汚染対策の実施を決め、経費586億円の一部負担を東ガスに要請。それまでの合意を前提に交渉し、汚染土壌処理に必要な338億円のうちの78億円を東ガス負担とした。しかしその後、対策費は860億円に膨らみ、増額分は都が負担した。東ガスの追加負担を免責した経緯は、百条委の論点の一つだ。

 当時の状況を、岡田氏は「スケジュールがかなり遅れていた」と説明した。都議会で築地市場の現地再整備が検討され、10年10月に石原慎太郎都知事(当時)が豊洲移転を正式表明するまで、東ガス側との交渉が停滞していた。

 都庁内には東ガス側に瑕疵担保責任を求める意見もあったが、岡田氏によると、東ガス側は免責を強く求めてきたという。環境基準を大きく上回るベンゼン検出が公表された01年以降、東ガス側は都の要望に応じて汚染対策費を計約100億円負担してきた。このことから都は、「瑕疵担保責任は履行済み」と判断し、東ガスの要望を受け入れることになった。

 岡田氏は「株主への責任問題があっただろう。東ガスにとっては絶対条件で、(免責を)やるしか合意できないと考えた」と振り返った。

 一方、都の開示資料によると、協定が結ばれる直前の11年2月、交渉の場で東ガス側が「(都が将来、東ガスに対策費を)追加請求しない代わりに、割り増し分を支払うことの明記」を提案していた。このころ、東ガス側の負担額についても並行して協議されており、この日の百条委で公明都議が「取引」が存在した可能性を指摘したが、岡田氏は否定した。

 最終的に、東ガスが汚染対策費のうち78億円を負担することで決着し、年度末の11年3月31日に協定が結ばれた。協定書には、石原氏や東ガスの岡本毅社長(当時)らが押印している。東ガスの負担額について、石原氏に報告していたかどうかを問われた岡田氏は「(11年3月22日付で)説明した資料は残っているが、はっきりした記憶がない」と述べたうえで、「(東ガス側の要望をいれた内容で)やむなしと判断した責任は、私にあっただろうと思う」と話した。

■東ガス処理範囲、用地の一部の…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員に登録すると全ての記事が読み放題です。

初月無料につき月初のお申し込みがお得

980円で月300本まで読めるシンプルコースはこちら