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 沖縄県に住む平仲佳子さん(46)と、高校時代の同級生、高江洲孝代さん(46)は2015年5月、2人で沖縄市のちばなクリニックにある禁煙外来を訪れた。平仲さんは2回目、高江洲さんは初めての受診だった。

 主治医の山代寛さん(56)は「来てくれた時点で、まず禁煙は成功です」と、2人を出迎えた。夫婦や友人同士で一緒にやめようと、そろって受診にくることは、珍しいことではない。

 高江洲さんもここ数年、やめたいと思ってきた。40歳を過ぎ、疲れやすくなって体の衰えを感じていた。2人の誕生日である8月6日までに「互いに禁煙を成功させよう」と言い合って受診した。

 山代さんは、高江洲さんの呼気に含まれる一酸化炭素の濃度を測った。たばこの煙を吸った際に肺に取り込まれ、1日に吸うたばこの本数が多いほど、数値が高くなる。高江洲さんは20ppm。喫煙者の標準的な値だった。一足先に受診した平仲さんと同様、吸いたい欲求を減らす効果のある禁煙補助薬チャンピックスを処方した。

 高江洲さんは、チャンピックスを飲むと胸がムカムカして気持ち悪くなった。介護福祉士として施設で働いていたが、仕事もおぼつかないくらい気持ち悪い。それでも、たばこを吸いたい欲求がすっかり失せ、「これでやめられるんだ」と思うとうれしくなった。クリニックを受診する度に山代さんが「前向きに楽しんで」「つらさがずっと続くわけではないから」と励まし続けてくれた。

 晩酌と一緒にたばこを吸う習慣のあった平仲さんも、チャンピックスを飲むとたばこを吸いたい気持ちはなくなった。同時に、酒も飲みたいと思わなくなった。体が軽くなった気がして、気持ちも少し上向きになった。ただ、職場の飲み会で喫煙者から「吸う?」と聞かれて断ると、申し訳ない気持ちになった。

 2人は7月4日に受診したのを…

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