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 ふくおかフィナンシャルグループ(FG、福岡市)は21日、2017年3月期の純損益が400億円の黒字から548億円の赤字になるとの見通しを発表した。最近の経営環境を踏まえ傘下銀行の価値を見直した結果、資産計上していた見えない企業価値を表す「のれん代」948億円をまとめて償却することを迫られたためだ。

 赤字転落は07年のふくおかFG設立後、初めて。価値を見直すのは、傘下の熊本銀行(熊本市)と、親和銀行(長崎県佐世保市)の2行。日本銀行のマイナス金利政策の影響などで経営環境が悪化し、銀行の将来収益が従来よりも悪くなる見通しとなったため、大幅な減損が必要となった。

 ふくおかFGは経営統合で熊本銀行(当時は熊本ファミリー銀行)と親和銀行を子会社とした際に、のれん代1834億円を計上していた。これまでの10年で年間92億円を償却するなどし、今年3月末の残高は948億円となる見込みだった。しかし減損の結果、のれん代を資産に計上できなくなり、今期末に一時償却することになった。

 この日記者会見したふくおかFGの荒木英二執行役員は「十八銀行(長崎市)との統合も控え、金融環境も変化している。将来収益がどれだけになるのか、評価し直した。保守的なところで評価した方が健全だと判断した」と述べた。また柴戸隆成社長は「のれんの一時償却を除けば業績は計画通り。今後は92億円を払わなくてよくなり、利益を出しやすくなる」と指摘。今回の赤字は、あくまでも一時的な会計上の処理の結果で、業績に大きな変化はないとした。ふくおかFGは同日、昨年4月に公表した中期経営計画で掲げた18年度の純利益目標を、450億円から540億円に引き上げた。(村上晃一)

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