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 中卒で働き続けてきた60代の夫婦がこの春、3年間学んだ福岡県立博多青松高校(福岡市)通信制課程の卒業式に臨んだ。そろって総代に選ばれた2人。「命がある限り勉強したい」と4月には夫婦で放送大学に入学し、新たな道へと踏み出す。

 夫婦で精密機械工場を営んでいた、福岡県岡垣町の伊藤昭生(あきお)さん(66)と昌子(しょうこ)さん(65)。2012年秋に昭生さんが脊柱管狭窄(せきちゅうきょうさく)症で歩けなくなり、廃業した。だが翌年夏に手術をすると全快。「なんか人生もったいないな」。そう感じた昭生さんの胸に「学びたい」という思いがわきあがった。

 家庭の事情で中学卒業後、旋盤工見習になった。27歳で独立したが、「税制など世の中のことを知らず、たくさん失敗した」という。そうした経験から、学歴に始まる格差社会や非正規雇用の増加をずっと理不尽だと感じてきた。もともと科学雑誌「ニュートン」を定期購読するほどの勉強好き。「勉強したい。特に、この世の理不尽さはどこから来るのか知りたい」と、博多青松高校の通信制課程への入学を考えた。

 だが学校に書類をもらいに行くと、孫と同年代の若い人がほとんど。心細くなり、帰宅後、昌子さんに「一緒に行ってくれんか」と手を合わせて頼んだ。昌子さんは驚いたが、3人の子育てと工場経営に追われる日々は一段落していた。昌子さんも中卒という学歴コンプレックスをなくしたいという思いがあり、14年春に2人で入学した。

 それから3年間、平日はリポー…

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