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 野球の世界一を決めるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝。多くのファンが声援を送りましたが、日本は米国に1―2で敗れ、決勝進出を逃しました。

■試合後、日本ファンがっかり

 試合後、スタジアムを後にする日本ファンはがっかりした様子でした。日の丸シャツのコスプレをした舩越裕介さん(30)は「完全アウェーの中での接戦。良くやったと思うけれど、守備のミスが痛かったですね。日本らしくなかった。東京五輪で野球競技が復活するので、そこで金メダルをとってもらいたいです」と話しました。

 米国ファンは大声でのUSAコールが目立ちました。その中で、日本ハムのユニホームとヤクルトのキャップ姿の米国人女性がいました。

 日本ハムとヤクルトの大ファンで、準決勝のために車でサンフランシスコから泊まりがけで来たという会社員ディアナ・ルビンさん(39)です。「山田に送りバントはありえない。ノー、山田に打たせろよ。あとは、天気がね。こっちは東京ドームと違ってコンディション調整が難しいから。守備しにくいよね」と、流暢(りゅうちょう)な日本語で話してくれました。

■試合終了「ウォー」「あー」

 九回裏、松田が空振り三振で試合終了。スタジアムは「ウォー」という叫び声と、「あー」というため息が交差しました。そして、星条旗を掲げながらのUSAコール。下を向いたまま顔を上げられずにいる日本人ファン。対照的な光景でした。

 三塁側立ち見席で見ていた会社員堅田麻希子さん(36)は「最後まで信じていましたが、残念でした。悔しいです。でも、いい試合で感動しました。ありがとうと言いたいです」と引き上げる侍ジャパンに、拍手を送っていました。

 スタジアムの外、帰路に向かう人たちの波に、しとしとと雨が降っています。

■筒香の打球、ライトに飛んだが…

 八回裏、日本は2死一、二塁の好機に打席に立ったのは主砲の筒香。「頼むぞ、ツツゴー」「いいとこで回ってきたー」と日本ファン。祈るように手を合わせる女性もいました。

 筒香が2ストライクに追い込まれると、米国のファンは立ち上がって手拍子。三振を求める歓声を上げました。

 筒香の打球はライトに。右翼手が捕球すると、米国側の拍手は「イエース」という大声に包まれました。

■菊池の打球に歓声

 七回裏、菊池の打球がライトに飛ぶと「入れ-」「入れ-」と歓声。ギリギリでスタンドに入ると「やったー」。ファンからは「4回の失点が菊池のエラー絡みだったから、取り返したね」などと声があがった。

■名物「ドジャードッグ」のお味は

 ドジャースタジアムでの食事の定番といえば、「ドジャードッグ」(6.5ドル=725円、360キロカロリー)です。パンにソーセージを挟んだシンプルなホットドッグですが、長さは20センチ以上ありそう。パンからソーセージがはみ出ています。ソーセージがビーフ100%の「スーパー・ドジャードッグ」(7.5ドル=836円、620キロカロリー)と2種類あります。

 片手で食べられ、スタジアムでは便利です。京都から来た大学2年の米田英里香さん(20)は「めっちゃおいしい」と感激した様子。左手にドジャードッグ、右手に飲み物で、大リーグ観戦気分を味わっていました。

■先制に「USA」コール

 四回表、米国が先制。スタジアムに「ユー・エス・エー、ユー・エス・エー、ユー・エス・エー」のコールが鳴り響きました。直後、レフト前にフラフラとあがったフライを、坂本が追いかけてキャッチ。USAコールは「オーウ」とため息に変わりました。

■青木の応援歌にはヤクルト時代の曲

 日本を応援するファンたちは外野席に陣取り、日本のプロ野球観戦では恒例のトランペットや太鼓を使った応援歌を披露した。

 選手ごとに異なる応援歌を歌うスタイルで、大リーグ観戦では見られない日本独特の応援だ。現役大リーガーの青木選手の応援歌は、ヤクルト時代の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のテーマ曲を用いたものが響き、日本人ファンからは「懐かしいね」などと声が上がった。

 鳴り物応援団の周りには米国やプエルトリコなど他国のユニホームを着たファンもいる。日本スタイルの応援を目の前にして、不思議そうな表情で見つめていた。

■チケット売れ行き、いまいち

 球場チケット売り場には、チケットを買い求める人が並んでいました。ドジャースタジアムはバックネット裏が4階建てで、グラウンドに近い順に、FIELD、LOGE、CLUB、RESERVE、TOP DECKに席が分かれています。

 20日(日本時間21日)の準決勝プエルトリコ―オランダ戦は、空席が目立ちましたが、日本―米国戦も雨の影響もあり、チケットの売れ行きはいまいちのようです。

■駐車場にDJブースで大音量

 ドジャースタジアムはロサンゼルス中心部近くの小高い丘にあり、ダウンタウンを一望できます。周辺には電車の駅はなく、観客のほとんどは車で訪れます。収容規模約5万6千人とされる球場を取り囲むように広がる駐車場の大きさには驚かされます。

 駐車場ではDJブースのようなセットを設置し、大音量で音楽を鳴らしている人もちらほら。騎馬警官が通り過ぎるのを横目に、お酒を飲みながら楽しそうに踊る人もいて、野外フェスのような盛り上がりです。

■入場ゲートがオープン

 午後4時(日本時間午前8時)、舞台となるドジャースタジアムのゲートが開き、待ちかねたファンたちが続々と入場してきています。

 三塁側2階席に一番乗りで入場した東京都から来た町田仁さん(42)は、巨人ファンの仲間で来たそうです。「先発する菅野投手の活躍に期待しています」と話しました。

 ドジャースタジアムは大リーグのロサンゼルス・ドジャースの本拠地。チームカラーは「ドジャーブルー」と呼ばれる青です。WBC観戦でも、日本・米国のユニホームより、ドジャースのユニホームやキャップ姿で応援に来る人が多く見かけられます。

 ドジャースにはかつて、きょうのゲームの始球式をする野茂英雄さん(元近鉄)や、黒田博樹さん(元広島)、石井一久さん(元ヤクルト)など、多くの日本人選手が在籍。現在は、前田健太投手(元広島)が、先発投手として活躍しています。

■ドジャースタジアムは博物館のよう

 ドジャースタジアムは、1962年につくられた大リーグでは古い球場です。コンクリートがむき出しになっている箇所も多く、趣が感じられます。

 球場の内部には、ドジャースの往年の名プレーヤーの絵画や写真、記録を刻んだ盾、バット、グラブ、ロッカールームなどが、廊下一面に飾られています。

 その品々は、大リーグの歴史をそのまま表しているかのような雰囲気が感じられ、博物館にいるような気持ちになります。

■ドジャースタジアムからのLA街並み

 ドジャースタジアムの駐車場を歩いていると、ときおりターミナル駅のユニオン駅を出発する列車の「ボー、ボー」という音が聞こえます。

 ダウンタウンの右手には夕日が見え、その方向の球場ゲートは「サンセット・ゲート(夕日の門)」と名付けられています。ゲートの正面には西海岸の街サンタモニカに向かう「サンセット・ブルーバード(夕日通り)」が走っています。

■試合前は時折雨も

 野球の世界一を決める(ワールド・ベースボール・クラシック)WBC準決勝の日本―米国戦がまもなく始まります。21日(日本時間22日)、球場があるロサンゼルスの天候は曇り。気温は18度。いつもの快晴の強い日差しはありません。時折、雨もぱらついています。

 スタジアムの内野に雨よけのシートが敷かれる中、日本代表の試合前練習が始まりました。選手たちはランニングやキャッチボールをして、体をほぐしていました。

 続いて、対戦する米国の練習も始まりました。