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 昨年1年間にインターネットバンキングで不正送金された被害は1291件、被害額は約16億8700万円で、件数は前年より約14%、額は約45%、それぞれ減少した。警察庁が23日発表した。

 法人口座の被害は約4億3500万円で前年より約7割減少し、個人口座は約2割減の約12億5200万円だった。金融機関の種別では、特に信用金庫・信用組合の被害が前年の約9億4千万円から約1億4500万円に大きく減った。利用者の端末のウイルス感染を検知するシステムを業界全体で運用したことなどの効果だという。

 法人口座では、金融機関が発行した証明データを入れた端末でしか送金手続きができない「電子証明書」の普及、個人口座では1回の送金手続きに限って有効な「ワンタイムパスワード」の利用といった対策が浸透し、被害の減少につながっているという。ただ、こうした対策をとっても被害に遭うケースがあり、警察庁は対策の強化や高度化が必要としている。

 また、電子決済サービスが悪用された被害は昨年1年間で97件、約2億5300万円。犯人側がネット通販で購入したギフト券などの代金を、ネットバンキングの利用者の口座で電子決済サービスを使って支払わせる手口で、昨年9月以降、急増したという。(編集委員・吉田伸八