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 黄砂が大気汚染物質を取り込む際に形や化学組成が変化する詳しい過程の観測に、九州大などのチームが中国・北京で成功した。日本への飛来と気象への影響の解明につながる可能性があるという。23日付英科学誌(電子版)で公表した。

 チームは2015年3~4月、光の散乱を利用して粒子の形や汚染濃度などが分かる装置を北京に設置し、黄砂を連続観測。形のほか、大気汚染物質である硝酸イオンの付着の変化を調べた。

 北京での発生日の黄砂は角張った形で、表面にぬれた膜をはる硝酸イオンの割合は3%だった。2、3日後に同じ黄砂とみられる粒子が再び北京上空に舞い戻った際は丸みを帯び、硝酸イオンの割合は13%に増えた。

 チームの鵜野伊津志(うのいつし)・九大主幹教授(環境気象学)によると、黄砂はぬれて丸くなると雲をつくる粒になりやすいなど気象に影響するという。「さまざまな気象条件で観測を続け、日本上空に飛来した際の気象の影響の分析などにつなげたい」と話している。