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 日本学術会議は24日、大学などの研究機関の軍事研究に否定的な新声明を正式決定した。本来は4月に開催される総会で審議し、多数決で決める予定だった。だが、約200人の会員全員が参加する総会で議論が紛糾すれば、声明が決定できなくなる可能性もあるとして、会長や各分野の部長ら12人が出席した幹事会で正式決定した。

 声明は、同会議の検討委員会が決めた原案通り、軍事研究を禁じた過去2回の声明を継承する内容。この日の幹事会では、検討委員会委員長の杉田敦法政大教授が「重要なテーマであり、社会の関心も高い」として総会での審議を提案した。

 だが、民生と軍事の線引きが難しい工学系の部を代表する幹事らが、総会の紛糾を懸念し、「会員の意見は過去の総会などでも聞いており、手続きに問題はない」と主張。幹事会で決定することにした。過去2回の1950年と67年の声明は総会で決めている。

 杉田委員長は「想定外の展開になったことは総会でおわびしたい。しかし、真摯(しんし)に議論をしてきたことには自信がある。総会で満場一致で通せたらよかったが、(幹事会決定でも)声明を通すことで第一歩となるなら良い」と話した。(竹石涼子、嘉幡久敬