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 経営不振のために手放したシャープの旧本社ビル(大阪市阿倍野区)の解体工事が、27日に始まった。戴正呉(たいせいご)社長は、ビルの買い戻しを目指していたが、2019年夏には、家具販売大手ニトリの店舗がオープンする予定だ。

 27日にはさっそく、工事のトラックが慌ただしく出入りしていた。ビルの前を通りかかり、写真を撮る人の姿も見られた。西田辺駅前商店会の岡山哲熙会長は、「一抹のさみしさはあるが、新たな店舗ができれば別のにぎわいをつくるチャンスになる」と話した。

 旧本社ビルの場所は、シャープ創業者の故早川徳次が東京から拠点を移し、1924年に前身の「早川金属工業研究所」を設立した「第二の創業の地」だ。2015年秋にニトリの親会社への売却を決めると、16年夏には本社を堺市に移した。

 ニトリの説明によると、建物の解体工事は8月末までかかる見込み。18年1月から4階建ての店舗の建設を始める計画だ。

 シャープと親会社の鴻海(ホンハイ)精密工業(台湾)は、旧本社ビルの付近に創業者の記念館を設ける覚書を結んでいる。シャープは、ビル解体後も記念館の建設計画の検討は続けるという。(新宅あゆみ)