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 レンタル大手「ツタヤ」を展開する会社が全国に先駆けて指定管理者を務めている佐賀県の武雄市図書館に関して、市民が市の施策を批判する投書を新聞にしたところ、「事実誤認」があるとして市幹部らが投稿者や家族を訪問した。市議会一般質問でも市議が投稿者を個人情報を交えて批判。こうした直接の働きかけについて「圧力になりかねない」「反論は紙面ですべきだ」という指摘がでている。

 投稿者は「市図書館・歴史資料館を学習する市民の会」代表を務めている同市の70代男性。市図書館の郷土史の展示スペースのあり方などについて市政を批判する内容で、3月4日付の佐賀新聞に掲載された。

 市こども教育部は、内容の数カ所が市の見解と異なり「事実誤認」だと判断。3月6日に水町直久理事ら3人が男性宅を訪れた。男性は「一部説明不足や数字の誤りはあったが、自分の主張に間違いはない」などと話したという。翌7日には諸岡隆裕・こども教育部長が男性の家族の職場に行き、投稿内容について説明した。

 水町理事は「説明不足の文章で、みなさんが勘違いされても困る。知っている仲なので、直接会って我々の考え方を理解して頂きたいという思いだった」。諸岡部長は「ご家族とは仕事上で付き合いがある。市議会の一般質問の中で話題に上がる可能性があるともお伝えした。ご家族は恐縮されていた」と話す。

 9日の市議会一般質問では、山口昌宏市議が投書を「あることないこと書いてある」と批判。市側に対応などをただした。山口市議は男性を名字で挙げたうえで、家族について職業や、仕事柄、市図書館にも縁があることに触れ、「そういう中でこの投稿は通常ありえない」「当たり前のことを書かないで、皆さん方に迷惑をかけている」などと男性を批判した。

 山口市議は取材に「事実誤認について市民に知らせるためには、公の場でしっかりやった方がいいと思った。圧力ではない」と説明。「新聞にも出ているので名字は言ってもいいと思った。家族のことは多くの武雄市民が知っているので問題ない」と話した。

 投稿した男性と家族は、市側の訪問について「圧力とは感じていない」という。ただ、市議の発言については、男性は「家族は関係ない。何でそういうことを議会で言うのか真意をはかりかねる」と話す。

■「圧力」「紙面で反論を」識者

 佐賀大の畑山敏夫教授(政治学)は「市職員が投稿者や家族を訪問するのは、一般的に圧力となることが考えられる」と指摘する。「事実誤認と言うのであれば、市は読者に伝えるためにも同じ紙面上で反論すべきだった。こういった前例があると、市民は気軽に投稿したり、市を批判したりしにくくなる」

 畑山教授は市議については「議会で取り上げるにしても、個人を名指しして批判する必要はなかった。家族への言及も含め、配慮がない」と苦言を呈する。

 武雄市議会では市議有志が、男…

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