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 国連のグテーレス事務総長は29日、国連開発計画(UNDP)の中満泉(なかみついずみ)・危機対応局長(53)を国連の軍縮部門トップ、軍縮担当上級代表(事務次長)に指名すると発表した。核軍縮の協議などに国連を代表して出席することになる。中満氏は、国連本部の日本人で最高位の職員の一人となる。

 中満氏は朝日新聞の取材に「事務総長のもと世界をより平和なところにするため誠心誠意、力のかぎり努力したい」と答えた。

 米国のジョージタウン大大学院を修了後、1989年に国連入り。難民保護を担う国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)を志願し、トルコに赴任。湾岸戦争時には、イラクから多数のクルド人が隣国トルコをめざす現場で対応に当たった。上司は緒方貞子・高等弁務官(当時)だった。その後は平和維持活動(PKO)の政策立案などを経験し、2014年から現職。05~08年には一橋大教授(国際関係論)も務めた。

 現職の軍縮担当上級代表、韓国のキム・ウォンス氏は国連本部で開催中の「核兵器禁止条約」の交渉会議で演説したり、昨年夏に広島、長崎の平和式典に参列したりした。中満氏は就任後このような役割を担う。夫はスウェーデンの外交官、娘2人。(ニューヨーク=金成隆一