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 31日午前0時、東京電力福島第一原発事故に伴う避難指示が福島県の3町村で解除された。翌1日解除の富岡町と合わせて、対象は3万2千人にのぼる。6年前の事故直後に出された避難指示は、帰還困難区域を除いてほぼ解除される。

 31日の解除は浪江町、飯舘村、川俣町。浪江町と飯舘村、1日解除の富岡町では全住民が避難していた。

 事故後、政府は第一原発から半径20キロ圏内の自治体など11市町村約8万1千人に避難指示を出した。その後、年間積算線量が20ミリシーベルト以下、生活インフラの整備、などを条件に解除を進めてきた。

 今回の一斉解除で、放射線量の高い帰還困難区域を除き、計9市町村で指示が解除される。第一原発が立つ大熊町と双葉町は引き続き全町民の避難がつづく。

 ただ、住民の帰還意欲は低い。解除済みの区域の帰還率は平均13・5%にとどまる。今後、賠償や住宅支援などが段階的に打ち切られる一方、政府は帰還促進と自立支援に焦点を移す。2017年度の政府予算では医療体制整備の基金236億円を創設。医療機関の再開を支援するなどして住民帰還の環境を整える。

 今村雅弘・復興相は、各省庁と産業の復興を話し合う29日の会合で「住民が帰還できる環境を早急に整えるべく、事業再開や企業誘致、商業機能の回復に取り組むことが非常に大事だ」と述べた。(伊沢健司)