【動画】二松学舎大学の入学式で祝辞を述べる夏目漱石のアンドロイド=戸田拓撮影

 「理想を高く持って下さい。100年以上前に申し上げたことですが、今でもこの考え方は変わっておりません――」。3日に開かれた二松学舎大学(東京)の入学式で、夏目漱石のアンドロイド(人間型ロボット)が、特別教授として新入生約760人に祝辞を述べた。

 アンドロイドは、二松学舎大と大阪大の石黒浩教授が製作したもので、1907年から16年の死去まで漱石が在社した朝日新聞がデスマスクを提供。2016年末に完成した。

 漱石は1881年に、漢学塾だった二松学舎で論語や漢詩などを学んでいる。136年前の「大先輩」として「理想とは見識から出るもの、そして見識はみなさんが学ばれる学問から生まれるものです」と生前の講演で話した内容を引用し、学生たちに語りかけた。

 漱石のアンドロイドは今後、二松学舎大や付属高校などで講義も行う予定。新入生の吉沢輝璃(きらり)さん(18)は「話している姿を見て不思議な感じがした。夢は日本文化を世界に発信することなので、漱石の作品もしっかり勉強したい」と話した。(斉藤寛子)