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 追い込み漁で捕獲されたイルカの入手を日本動物園水族館協会(JAZA)が禁じた問題で、山口県下関市立しものせき水族館「海響館(かいきょうかん)」と新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)が、3月31日付でJAZAを退会した。両館は「繁殖ではイルカを確保できない可能性があり、JAZAの方針に賛同できない」としている。

 和歌山県太地町で続いている追い込み漁について、世界動物園水族館協会(WAZA)が「残酷だ」と警告したことを受け、JAZAは2015年5月、この漁で捕獲されたイルカの入手禁止を決定。同年9月に太地町の町立くじらの博物館がJAZAに反発して退会して以降、イルカ漁を理由にした退会は計3館になった。

 海響館の石橋敏章館長は退会の理由を「繁殖だけでは将来的に個体数が維持できない可能性がある。JAZAの対応は業界全体のプラスにならない」と話した。下関市は近代捕鯨発祥の地で、海響館を運営する下関市も「追い込み漁は国が認めている」と説明する。

 新江ノ島水族館は主に自主繁殖でまかない、1996年以降は野生イルカを購入していないが、「10年、20年先を考えれば、野生イルカを買える選択肢を残しておきたい」という。

 JAZAは「退会は残念。イルカの繁殖に向けて今後も取り組みを進めていく」としている。