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 昨年4月の熊本地震で震度7に見舞われた熊本県益城町で、地表に現れた横ずれの断層を「震災遺構」として保存する議論が進んでいる。住民は地区に住み続けるため、地震の経験を伝承できる環境と、災害に強い街づくりを模索。町は断層を文化財に指定し、住民生活と一体となった活用を目指している。

 断層を出現させた4月16日の「本震」からほぼ1年。同町堂園地区の畑を約140メートルにわたって引き裂く最大約2・4メートルの「ずれ」は、風雨にさらされて不鮮明になってきたものの、今もあぜ道を見れば一目でわかる。

 「活断層との共存」を目指す町は、あぜ道の維持には耕作を続ける必要があると考え、地権者に同意を求めている。地区では48世帯のうち30世帯が全半壊したが、多くは今後も住み続けることを希望。断層の保存も街づくりと一体で議論する。(平井良和)