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■フードピクト社長:菊池信孝さん(31)

 豚や牛、小麦など料理の原材料(食材)を表す共通の絵文字(ピクトグラム)がある。何を使った料理かが一目で分かり、言葉よりも正確に伝えることができる。空港内の飲食店やデパ地下の総菜売り場など世界1300店舗で使われている。「みんなが安心して食事を楽しめるようにしたい」。今年1月、絵文字を広めようと起業した。

 大阪外語大(現大阪大)で国際協力やアラビア語を学んだ。ある日、イスラム教徒の留学生に大阪の町を案内したとき、原材料が分からず、大阪名物のたこ焼きもお好み焼きも食べてもらえなかった。学園祭の模擬店では、食材を日英中韓の4カ国語で表示したが、「どれも分からない」という留学生がいた。世界には宗教上やアレルギー、健康上などの理由で食べられない食材がある人が多いと知った。「もてなす側がもてなしやすいようにしたい」と思った。

 「絵にすればいいかも」。仲間の提案をきっかけに、知人のデザイナーに絵文字をつくってもらった。ほかの大学やコンビニなどにも薦めると喜ばれた。卒業後もNPOで活動を続けてきたが、インバウンド(訪日外国人旅行)の急増で注目されるようになった。大企業が参入してきたが、「2020年の東京五輪までに5万店舗に広げたい」。

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〈略歴〉 大阪府枚方市生まれ。2017年1月、絵文字を採用した店舗から使用料をとるビジネスとして、「株式会社フードピクト」を起業した。

■記者から

 「商売っ気がないんで」と笑うが、伊勢志摩サミットで採用され、なかなかの営業マンとみた。(文・写真 諏訪和仁)

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