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 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案は、明治時代に社会主義者らが不当に弾圧された「大逆事件」のような冤罪(えんざい)を生みかねないとして、新宮市を中心に活動している「『大逆事件』の犠牲者を顕彰する会」が10日、市内で記者会見し、法案に反対する声明を発表した。

 会は声明の中で、「共謀罪」は人権侵害や冤罪を増やし、表現の自由や人の心の内の自由をも脅かすことが可能になると指摘し、廃案を求めている。今後、親交のある社民党の福島瑞穂・参院議員を通じて多くの国会議員にこの声明を伝えていくほか、高知、岡山県など大逆事件犠牲者ゆかりの地の顕彰団体に届け、連携を呼びかける。

 1910~11年の大逆事件で、新宮グループとして医師や僧侶ら6人が死刑や無期懲役となった。新宮市議会は2001年に6人の名誉回復を決議している。会長の二河通夫さん(86)は「大逆事件は自由闊達(かったつ)に論議していた人たちが犠牲になった。彼らのことを思えば、いろんな問題を自由に議論できる今の平和な世の中を、守っていかなければならない」と語った。(東孝司)