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 昨年4月に起きた熊本地震前後の地表データをもとに地下の構造を解析したところ、地震で阿蘇山(熊本県)周辺のひずみが増して10月の噴火につながった可能性があるとする論文を、建築研究所(茨城県つくば市)などの国際チームが発表した。14日付の米科学誌サイエンスに掲載された。

 建築研の芝崎文一郎・上席研究員らは、321カ所のGPS(全地球測位システム)観測点や衛星観測から得た地表データを元に、地震発生から91日間で、地下の立体構造がどう変わったか解析した。

 その結果、阿蘇山と九重山(大分県)の地下構造は、周囲と比べて地震後にひずみが増大。2カ所とも噴火リスクが上がり、阿蘇山では昨年10月の噴火につながった可能性があることがわかった。

 解析には研究チームの南洋理工大(シンガポール)が新たに開発した計算法を用いており、芝崎さんは「地中の様子を把握できる画期的な手法で、地震や火山活動の解明につながる可能性がある」としている。(竹野内崇宏)