天皇陛下の退位をめぐる「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」(座長=今井敬・経団連名誉会長)が21日に政府に提出する最終報告案の全容が分かった。退位に伴う制度設計の論点を盛り込むほか、減少する皇族数への対策は先延ばしできない課題と位置づけ、「政府を始め、国民各界各階層に議論の深まりを期待したい」と記す。

 最終報告案は退位の論点など全6章と、政府への要望を記す「おわりに」で構成し、A4判で全19ページ。

 皇族数の減少対策について、退位の実現後は「一層先延ばしのできない課題となってくる」と強調。女性皇族は一般男性と結婚した場合は皇籍を離れるため、「(秋篠宮家の)悠仁さまと同年代の皇族が一人もいらっしゃらなくなることも予想される」と指摘し、政府と国民に議論を促す。

 民主党の野田政権では女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」の創設が議論された。ただ、安倍政権の支持層に反対論が多いことにも配慮し、今回の最終報告案は「女性宮家」とは明示していない。政府内に「数年以内の対策が必要」(官邸幹部)との意見もあり、今後具体策を検討することになりそうだ。