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 三菱自動車の燃費不正発覚から20日で1年。三菱自は日産自動車の傘下に入り、かつてV字回復に成功した日産の手法に学んで改革を急いでいる。ただ、国内販売は大きく落ち込んでおり、失われた信頼や技術力の回復は容易ではない。

■「目指すのは全く新しい会社」

 三菱自は昨年4月20日、日産への提供分も含む軽自動車4車種で、燃費をよく見せるためデータを改ざんしていたと発表。1991年から法令に従わない測定法を使い、2006年以降に売った全車種で不正があったこともわかった。

 不正の背景には、90年代の拡大路線の失敗や00年代のリコール隠しで進んだ会社組織の劣化がある。人材流出で開発現場が「たこつぼ化」し、過大なノルマに苦しむなかで、特別調査委員会が「法規違反への意識が極めて希薄」と指摘した土壌が生まれていった。

 不正発覚直後の昨年5月、三菱自は日産と資本業務提携で基本合意。翌6月から日産出身の山下光彦氏が副社長に就き、開発現場の改革を進めてきた。今年4月1日までに全31項目の不正防止策を実施。不正を起こした部署は山下氏の直轄とする。管理職の2割を毎年、必ず異動させてたこつぼ化も防ぐ。山下氏は「改革はルール化、具体化がキーポイントだ」と話す。

 不正の舞台となった開発部門だけでなく、経理・財務部門なども含めてデータ重視の改革を徹底。昨年末から三菱自会長を務めるカルロス・ゴーン氏が日産の再建で使った手法がお手本だ。世界の市場での販売状況など月ごとのデータを経営陣が速やかに把握し、検証する体制も取り入れた。

 こうした取り組みもあって、2017年3月期の営業損益は黒字を達成できる見通しだ。だが、年間国内販売は約8万台と、この10年で約3分の1に減っており再建の道のりは険しい。

 カギを握るのは人材活用だ。リコール隠し後の改革で財務基盤が安定した後も、人が足りないばかりに投資が進められない状態が続いてきた。今年度からは日産から迎えた幹部人材のほか、中途入社組、若手、女性や外国人を積極的に登用する姿勢を打ち出す。幹部は「目指すのは全く新しい会社だ」と話す。(青山直篤)

■国際基準、義…

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