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 災害が起こると、被災者が受け取る情報量は格段に減る。こうした不安を背景に広がるデマは古くから繰り返されているが、近年はネットの発達で拡散のスピードが上がり、愉快犯のようなフェイクニュースも出回るようになった。惑わされず、拡散者にならないためには、一人ひとりの情報リテラシーが鍵となる。

 デマはこれまで、平時にも広がって、銀行の取り付け騒ぎなどを度々引き起こしてきた。災害時は得られる情報が限られるため、人々が不安になり、デマが拡散するハードルが下がりやすい。

 国内で災害をめぐるデマは、江戸時代にも記録が残されている。「江戸の風評被害」(鈴木浩三著、筑摩書房)によると、1703年に関東を襲ったマグニチュード(M)8級の元禄地震では、発生直後に「さらに大きな地震が起きる」という風評が広まり、商人たちが在庫を一掃する動きがあったとされている。

 1923年の関東大震災でも、「朝鮮人が暴徒化」したとのデマが飛び交った。通信手段の乏しい当時でも、デマは神奈川から東京東部まで1日で広まったという。伝達手段が、口コミからスマートフォンなどを使ったSNSに変わった現在、拡散のスピードはさらに増している。

 電気通信大学の栗原聡教授(社会知能情報学)のチームは、インフルエンザなどの感染症の広がりをモデルに、デマ情報を「ウイルス」、情報を受け取ることを「感染」、伝えることを「伝搬」とみなして、デマが拡散する仕組みをコンピューター上で再現した。

 東日本大震災時、ツイッターなどで「製油所の火災で有害物質が雨とともに降り注ぐ」というデマが広がった例と比べたところ、感染症と同じように一時期に流行のピークを迎え、その後収束することがわかった。

 栗原さんによると、このデマは感染症と同じで、流行してもしばらくすれば収まる「シングルバースト型」だという。当事者や専門家が、デマを打ち消す情報を流したり、火災そのものが落ち着いたりしたことが、速やかな収束につながったとみられる。

 一方、別のパターンで拡散する…

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