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 日々どこかで耳にする「ピーポー、ピーポー」という救急車のサイレン音。この音を生みだしたのが、大阪サイレン製作所(京都府京田辺市)だ。赤く光る警光灯、消防車用のアルミシャッターなどの開発・製造も事業の柱。使われる地域や社会の変化に応じて改良を続けている。

 工業用機械が休みなく動き、製品がベルトコンベヤーでどんどん運ばれている。そんなせわしない光景を頭に描いて工場に入ると、全然違っていた。静寂のなか、作業服を着た何人かの社員が手作業で部品を組み立てていた。

 救急車や消防車は大量生産される車ではない。サイレンや警光灯といった装備の受注単位は、数台分から多くて十数台分。使い勝手や設計に合わせてカスタマイズすることもある。しかも部品が多く複雑な構造なので、経験と技術がある職人でないと作れない。「価値ある商品とサービスを提供し、社会の安全に貢献するのが経営理念。信頼性は重要です」と、上岡幹宜(みきのり)社長(57)は話す。

 創業から88年。開発の歴史を聞いていくうちに、子どものころの記憶がよみがえった。

 1932年に最初に開発したのは、消防車用のハンドサイレン。釣り具のリールのような形状で、ハンドルをぐるぐる回すと「ウーー」と鳴る、あれだ。昭和半ばの邦画などで見たような気がする。

 現在の救急車用の「ピーポーサイレン」が開発されたのは67年。緊急自動車への搭載が国に認められ、70年に「ウー音」からの切り替えが始まった。72年までに、全国の救急車のサイレンがピーポー音に変わったという。

 「ピーポー」音はどうやって生まれたのだろう。

 きっかけは60年代、警察から…

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