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 魚の体に寄生する甲殻類「ウオノエ」の仲間は、もともと深海生物だった――。愛媛大や総合地球環境学研究所(京都市)などの研究チームが、そんな研究結果をまとめた。

 ウオノエ類は、甲殻類の中でも「等脚目」というグループに属し、体長5ミリ~5センチ。海水魚だけでなく淡水魚にも寄生し、血液や体液を吸って生きている。世界で約400種が確認されているが、詳しい進化の道筋は分かっていなかった。

 愛媛大の畑啓生(ひろき)准教授(生態学)らは、国内外で採取した29種について、ミトコンドリアDNAによる系統解析を実施。すでにデータがあったものと合わせて計52種を解析した。

 その結果、進化の過程で近縁のグソクムシ類と最も古く分岐したのは、深海に生息するホラアナゴに寄生する種類だった。この祖先から、浅海に生息するマダイ、淡水に生息するカワスズメなどの魚に寄生する種類へと分岐していったという。

 研究チームは「深海で生まれたウオノエ類は、寄生する魚を次々に変えながら、深海から浅海、川へと生息域を広げた」とみている。(石倉徹也)