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 連載で紹介した広島県の百島(ももしま)では、次田展之医師(44)が2011年4月に診療所を開くまで約5年半、医師がいなかった。同様の島は多く、離島統計によると、14年時点で住民がいる離島303カ所のうち、40%に医師がいない。

 離島の医療で求められるのは、幅広く診療できる人材だ。鹿児島大の嶽崎俊郎(たけざきとしろう)教授(離島医療学)は「総合診療科の重要性も認識が高まってきて、離島やへき地を含む地域での勤務を条件に医学部に入った人たちも現場で働き始めた。今後はこうした人材をうまく配置することが重要」と話す。

 ただ、嶽崎さんは「離島での医療にどこまで完結性を求めるかは悩ましく、住民が数十人の島に医師が常駐するのも難しい」とも指摘する。実際、10年現在、人口100人未満の島が37%を占める。こうした小規模の島では、医師による複数の島の巡回や、遠隔診療システムの活用が必要で、実践している島も少なくないという。

 さらに、医療だけでは島民の暮らしを支えきれないのも現実だ。

 次田さんは現在、外来診療に加…

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