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 将棋の中学生棋士、藤井聡太四段(14)が非公式戦の対局で、羽生善治三冠(46)に勝った。インターネットテレビ局「AbemaTV(ティーヴィー)」による企画で、対局を収録した番組が23日夜に配信された。七冠独占を達成するなど、30年以上にわたって活躍を続ける第一人者を初対戦で破る、衝撃的な一局となった。

 対局は2月にあり、持ち時間は各2時間。先手番を握った藤井四段の攻めが奏功し、押し切った。藤井四段は「終盤、勝ちを意識した局面で読み筋にない手を指され、動揺した。終盤における羽生三冠の怖さを実感した」。羽生三冠は「鋭い攻めの棋風という印象を持った。新人とは思えないくらいの落ち着きを持っている。どんな棋士になるか、とても楽しみ」と話した。

 藤井四段は昨年10月、史上最年少の14歳2カ月でプロ入りした。羽生三冠の15歳2カ月を上回る早さだ。昨年12月のデビュー以来公式戦13連勝中で、今年度中のタイトル戦出場を予感させる勢いだ。羽生三冠は1989年、竜王戦の挑戦者になり、19歳2カ月で初のタイトルを獲得している。

 今回の企画は、藤井四段が若手や一流棋士7人と戦う非公式戦で、初の顔合わせとなる羽生三冠との対局が最終戦。若手の増田康宏四段(19)、斎藤慎太郎七段(24)、中村太地六段(28)に勝ち、元王位の深浦康市九段(45)、元名人の佐藤康光九段(47)も破った。2戦目で昨年の棋聖戦で挑戦者になった永瀬拓矢六段(24)には敗れたが、通算成績6勝1敗と卓越した実力を証明した。(村瀬信也