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 中国と台湾が「一つの中国」に属するという原則を受け入れていない台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権に対する中国側の圧力が強まっている。来月ジュネーブで開かれる世界保健機関(WHO)総会の招請状が届いておらず、参加できない恐れが出ている。さらに中国は、台湾と外交関係のある国への「断交圧力」ともとれる動きもみせている。

 WHO総会を巡っては、日本など加盟国にはすでに案内が届いている。総会は5月22日に開幕するが、同8日が登録締め切りだ。

 台湾は1971年、中国の国連加盟に伴い、国連機関から脱退。WHO総会にも参加できずにいたが、対中関係改善を図った馬英九(マーインチウ)政権のもと中国が態度を軟化させ、2009年にオブザーバー参加が認められ、以降は毎年出席していた。

 だが昨年の総統選で蔡英文政権の発足が決まり、状況は一変した。蔡氏は「一つの中国」原則を受け入れておらず、中国側は態度を硬化。昨年5月20日の就任直後に開かれたWHO総会の招請状は、締め切り直前まで届くのがずれ込み、ただし書きとして「一つの中国」原則に沿った招請であることが明記された。

 その後、中国側の圧力は強まり、昨年9月の国際民間航空機関(ICAO)総会には出席できなかった。前回はゲスト参加ができた会合だ。続く11月の国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)の総会は、オブザーバー参加を申し込んだものの断られた。

 今年のWHO総会参加の見通しについて、台湾外交部は25日の会見で「更に困難で複雑だ」(報道担当者)と述べた。米国など友好国に働きかけ、参加を模索している。台湾を訪問中の米国側窓口機関「米国在台協会」(AIT)のモリアーティ会長は同日出席した会合で「台湾の(オブザーバーとしての)参加継続を期待する」と表明した。

 これに対し、中国外務省の耿爽…

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