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 今村雅弘復興相の事実上の更迭を受け、国会では26日午前の委員会審議や本会議開催が相次いで見送りとなった。政府・自民党は各党・会派への謝罪や説明に追われたが、野党側は安倍晋三首相の任命責任を厳しく追及する方針で、国会審議への影響は避けられない情勢だ。

 同日に予定されていた参院本会議や、帰還困難区域の復興方針を盛り込んだ福島復興再生特別措置法改正案を採決する予定だった参院震災復興特別委員会など、衆参両院で計12委員会などの開会が見送られた。「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案を審議中の衆院法務委員会も開かれず、今国会中の成立を目指して大型連休明けの衆院通過を狙う政府・与党の日程に遅れが生じる可能性も出てきた。

 自民の竹下亘国会対策委員長は26日午前、国会内で民進党の山井和則国対委員長と会談。今村氏の発言について謝罪し、午前中の委員会開会は見送る考えを伝えた。その後、共産、日本維新の会、自由、社民の野党各党などを回った。共産党の穀田恵二国対委員長は竹下氏に対し、「『今日は堪忍ね』という話ではない。首相と、しかるべきところで質疑を行うことなしには動けない」と述べた。

 民進など野党4党は国対委員長会談を開き、今村氏の議員辞職や予算委員会での集中審議を求める方針を確認した。民進の蓮舫代表は党会合でのあいさつで、今村氏が原発事故の自主避難者が故郷に戻れないことを「本人の責任」と発言したことも取り上げ、「守ったのは安倍首相。おごり、緩みのレベルではなく民意に鈍感。首相の任命責任(の追及)には厳しく臨んでいきたい」と語った。

 与党内でも厳しい批判が上がっている。26日朝の自公両党の幹事長・国対委員長会談では、衆院比例東北ブロック選出の公明党の井上義久幹事長が「東北の方々に対するリアルな感覚が欠如しているから、ああいう発言が出た。亡くなること、被災することはどこでも一人ひとりにとって同じ。地域で比較することではない」と指摘した。

 同党の山口那津男代表も党会合で、「心ない発言があった。辞任はやむを得ない」と述べ、首相から謝罪の電話があったことを明かした。党幹部によると、「ご迷惑をおかけして申し訳ない」と伝えた首相に、山口氏は「厳しく対応せざるを得ない。ただ、政権は支える」と応じたという。

 自民党は、復興相に就任した吉野正芳氏の後任の衆院東日本大震災復興特別委員長には、鈴木俊一元環境相を充てる方針だ。

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