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 髪の毛のことで悩む子どもたちに、自分の髪を役立ててもらう「ヘアドネーション」(髪の寄付)に、札幌創成高校(札幌市北区)の女子生徒たちが取り組んでいる。長い髪を切った生徒もこれから伸ばそうとする生徒も「誰かの役に立ちたい」との思いは一つだ。

 「ヘアドネーション」は、自分の髪の毛を寄付して、小児がんなどの病気やけが、抗がん剤治療などで髪を失った子どもたちに贈るウィッグ(かつら)に使ってもらう活動。取り組んでいる大阪のNPO法人「JHDAC(ジャーダック)」によると、ウィッグにするには白髪や癖毛でも構わないが、31センチ以上の長さが必要だ。

 札幌創成高での取り組みは、2年生の鈴木花音(かお)さん(17)が1年生の時、担任だった美馬達哉教諭(29)に自身の経験を話したことがきっかけだ。

 鈴木さんは小4から伸ばした髪が腰に届くくらいまであった。たまたまテレビ番組でヘアドネーションのことを知り、「病気の人の役に立てるなら」と、昨年10月に髪を切り「JHDAC」に送った。その後お礼状が送られてきた。

 鈴木さんから話を聞いた美馬教諭が「やるならみんなでやりたいね」と提案。昨年秋の学年集会で呼びかけたところ、約20人の女子生徒が手を挙げた。

 目黒ほのかさん(16)は、背中の真ん中くらいまで伸ばしていた髪の毛を、3月上旬に切って送った。ヘアドネーションのことは知っていたが、わずかに白髪があったのが気になって躊躇(ちゅうちょ)していたという。切るのは少し勇気が要ったが「結んだり編んだりする手間が省ける」と、今ではまんざらでもないと感じているという。

 李奎悧(いぎゅり)さん(17)は胸の下まであったのを4月半ばに切ったばかり。2年生になったのを機に決断した。切る直前まで「ちょっと怖かった」が、「頭が軽くなった。髪の毛が乾くのが早くていい」。短い髪に合う洋服を着るのも楽しくなったという。

 ショートヘアの沢田ちなみさん(16)は、勉強に集中するためバスケットボールの部活を辞めたこともあり、伸ばすことに決めた。「卒業までに胸の辺りまで伸ばしたい」と話す。

 4人とも「自分の髪が誰かの役に立てるのはうれしい」という思いを抱く。鈴木さんは「髪を失った人たちが少しでも笑顔になってくれるとうれしい」と話し、再び協力するために髪を伸ばし始めている。

 協力方法などは「JHDAC」のホームページ(https://www.jhdac.org/別ウインドウで開きます)で。(芳垣文子)