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 中国初の無人宇宙貨物船「天舟1号」が27日夜、宇宙でドッキングしている実験室「天宮2号」に推進剤を補給するテストに成功した。国営新華社通信が伝えた。2022年をめどに完成予定の宇宙ステーション建設へ向け、さらに一歩近づいたかたちだ。

 推進剤は燃料と酸化剤からなり、燃焼させて宇宙ステーションの制御などに使われる。補給技術の獲得は今回の打ち上げの主要目的の一つ。5日間にわたり、地上からの遠隔操作で補給テストを続け、配管からの漏れの有無などを検査する。新華社通信によると、補給に成功したのは米国、ロシアに次いで3カ国目で、「中国の宇宙領域の空白を埋め、エネルギー供給の障害を排除した」としている。

 天舟1号は長さ10・6メートル、直径3・35メートル。約6トンの物資を輸送できる。20日に中国南部の海南島の文昌宇宙発射場から打ち上げられ、22日に天宮2号にドッキングした。

 習近平(シーチンピン)指導部は米国やロシアに並ぶ「宇宙強国」入りを目指し、宇宙開発を急いでいる。国威発揚に加え、今年後半に控える共産党大会を前に党の求心力を高めるほか、宇宙開発で培った先端技術を安全保障に転用する狙いがあるとみられる。(広州=益満雄一郎)