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 海のない岐阜県瑞浪市内で約1700万年前のヒゲクジラ類と見られる化石が発見され、市化石博物館が28日、発表した。頭部から尾の先までほぼ全ての部位がまとまって見つかったのは東海地方では初めてだといい、新種の可能性もあるという。

 化石は中学校の造成工事現場で3月に見つかり、同館と名古屋大などが現地を調査。約1700万年前には海底だった「瑞浪層群明世(あけよ)層」と呼ばれる地層から頭骨や耳骨、下顎(かがく)骨、肋骨(ろっこつ)、背骨など約40点を確認した。全長は推定4~5メートル。

 クジラ類の化石に詳しい群馬県立自然史博物館学芸員の木村敏之さんの鑑定で、ナガスクジラの系統を生み出した原始的なグループに属すると判明。骨の周りの岩石を取り除き、耳骨などから種の特定をめざすという。木村さんは「この時代のヒゲクジラ類の化石は世界的にもあまり多くなく、進化の道筋を明らかにする上でも重要な標本だ」とコメントした。

 保存状態について瑞浪市化石博物館学芸員の安藤佑介さんは「砂や泥が死後早く堆積(たいせき)してサメなどに食べられず、土壌も酸性でなかった」と分析。現場では昨年12月にも別のクジラの化石が見つかっていた。(松下和彦)