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 2020年東京五輪・パラリンピックで東京ビッグサイト(東京都江東区)の利用が大幅に制限されることに、全国の中小企業が猛烈に反発している。営業の柱である各種展示会ができなくなるからだ。約1兆円の売り上げが消えるとの説もあり、東京都の対応も揺れている。

 「展示会がなくなれば売り上げが減る。企業、国民目線を欠いたあまりにひどい仕打ちで、集団で都を提訴したいぐらいだ」。名刺管理など営業支援システム製作会社「ハンモック」(東京)の若山大典常務は憤りを隠さない。

 展示会は、数十、数百の企業が出展料を払ってブースを並べ、来場した企業の担当者らに製品を売り込む場だ。

 ハンモックでは例年、こうした展示会に年4回参加。約1万人の企業担当者と名刺交換し、年約1億円の売り上げにつなげてきた。年商約20億円の同社には大きな存在だ。

 東京ビッグサイトでは15年度、展示会など302件が開催され、1605万人が来場した。国内最大の展示会場面積(9・6万平方メートル)が「フル稼働状態」(担当者)だ。都などの試算では、面積も来場者も今ほどなかった06年度でさえ、企業が出展したことで増えた売上高は2・7兆円に達した。

 ところが、五輪では国際放送センターとメインプレスセンターとして使われる。都は約1・5キロ離れた場所に仮設展示場を建てるが、19年4月から20カ月間、使える面積は大幅に制限される。3カ月間はまったく使えない。展示会は中止や縮小が避けられない。

 「広告宣伝に人もお金も使えない多くの中小企業は、展示会を新規顧客開拓の場として勝負をかけているのに」。大阪府堺市の金属加工業の太陽パーツの城岡陽志社長は言う。「五輪に反対はしないが、全国の企業と日本経済をがたがたにして何の意味があるのか。本末転倒も甚だしい」

 福島県会津若松市の木製品メーカー、タカハシ産業は、夏前の展示会が唯一の営業の場。高橋通仁専務は「五輪中の展示会は質の高い日本製品を世界中の人に見てもらう絶好の機会。もったいない」。

 展示会の主催団体など約300社でつくる日本展示会協会が、都などの試算にあった売上高増2・7兆円を、制限のきつい20年5~9月の5カ月間の使用可能面積で計算し直すと、約1兆円の売上高が失われる結果になった。ビッグサイトには年約9万社が出展し、9割超が中小企業だ。同会は1月、例年通りの開催を求める署名約8万通を都に提出した。

東京都の説明、二転三転

 4月26日、都内で開かれた展…

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