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 「だいすけロス」という言葉も生まれた、11代目の「うたのお兄さん」こと、横山だいすけさん(33)の卒業。「おかあさんといっしょ」で子どもと歌い、踊った9年間を振り返った。

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 番組は子どもにとって、自我が芽生え、様々な感情を初めて知る環境の一つだと感じていました。僕は教育の専門家ではないのでどちらかというと感覚的なアプローチを心がけました。例えば「勇気」や「希望」という言葉は説明しづらいものだけど、歌詞に気持ちを乗せて歌うことで本能的に感じ取ってもらえると思っていました。

 子どもの心にちゃんと届いていることを実感したのは、東日本大震災の後、被災地で開いたコンサートでした。「ぼよよん行進曲」という希望や勇気あふれる曲を歌ったとき、つらい思いをした子どもたちがその日一番キラキラした純粋な笑顔を見せてくれました。親も子どもを抱きしめ、涙を見せていました。音楽で会場が一つになったと感じました。

 震災後に番組が一時休止しましたが、「毎日当たり前に見ていたけど、当たり前じゃないんだ。だからこそ大切にしていきたい」という声を聞きました。長く続いてきた番組が日常の一つになり、それだけ身近に感じてもらっていたんだと認識するきっかけでした。

 僕の卒業が発表されたとき、反響の大きさに驚きました。多くの人が番組を愛してくれているんだと、改めて感じました。(小峰健二