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 くまモンを主人公にした新しい絵本「くまモンとブルービーの大冒険」(中央法規出版)ができた。くまモンたちが海で嵐に遭いながら新しい仲間と困難を乗り越える物語。自然に向き合い、助け合って生きるという、熊本地震で改めて気づかされた普遍的なテーマを描いた。2015年秋にできた前作に続く第2弾。全国の書店で販売中だ。

 文は熊本県南阿蘇村の葉祥明(ようしょうめい)阿蘇美術館長、葉山祥鼎(しょうてい)さん(68)、絵は長男でスイス在住の画家ハヤマテイジさん(42)が手がけ、当時の県のくまモン担当部署が監修した。「ブルービー」は幸せを呼ぶとされる青い蜂。夏に美術館の庭に姿を現し、地元の人々や観光客に親しまれてきた。

 前作の「くまモンとブルービーのなかまたち」は、阿蘇を舞台にくまモンとブルービーが力を合わせてツリーハウスを造る物語だった。16年4月の熊本地震で美術館一帯は大きく被災し、葉山さんは敷地の地割れや建物の復旧、地域の支援に駆け回りながら、新しい絵本の構想を練った。震災で精神的に疲弊する中、モデルにした天草の海での取材で出会ったイルカや景色に癒やされたという。

 美術館を訪れる人は地震前と比較にならないぐらい減ったまま。傷の深さを実感する日々だが、「ものの復旧は時間がかかるが、文化や芸術を復興のきっかけにしたい」と考えている。

 絵本は1500円(税別)。前作とともに売り上げの一部は県に震災復興の義援金として寄付される。(後藤たづ子)