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 バラの花束でプロポーズする男性、天国のそばでと遺影を掲げる家族……。22日で開業から5年を迎える東京スカイツリー(東京都墨田区、高さ634メートル)は約2700万人が訪れ、特別な場所に選ばれることも少なくない。強風で休業する弱点も克服。ここ670日近くは休まず、客を迎え続けている。

 展望台の案内スタッフ関根麻里奈さん(30)は、昨年7月の出来事が印象に残っている。午後10時の営業終了近く。夜景を見ず、行ったり来たりする30歳ぐらいの男性2人がいた。

 「何かお探しですか」。声をかけると、プロポーズの下見に来た男性とその友人だった。「スカイツリーはずっとここに立ち続け、あちこちから見ることができる。プロポーズしたねって思い出せるから」と男性。関根さんは光のきらびやかな夜景が見られるお薦めの場所を教え、「お手伝いできることがあれば」と名前を伝えた。

 約2週間後の夜。「プロポーズの件で呼んでいる方がいます」と関根さんに無線で連絡があった。駆けつけると、赤いバラ100本を用意して男性の友人が待機していた。一緒に待つこと1時間半。付き合っていた女性と展望台に上った男性の合図で花束を持って行くと、男性は片ひざをついて女性にプロポーズした。

 女性は涙ぐんで成功。関根さんも「人生の大事な場面のお手伝いができて泣いてしまった」。

 「景色を楽しみに来たわけじゃない」と言った高齢の女性もいた。浅草の方をじっと見つめていた。10歳の時、東京大空襲を体験したという。「やっと決心がつき、この場所を見に来た」と女性。最後には話を聞いてくれてありがとう、と感謝された。

 展望台で開業時から働くディレクター増井麻由子さん(37)は、遺影を手にする人をよく見かける。

 天気のいい明るい日のこと。30代ぐらいの女性が遺影を掲げながら話した。「ここが天国に一番近いんじゃないかと思って」

 目を隠して耳にヘッドホンをあ…

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