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 急増する外国人観光客が日本屈指の観光都市・京都に押し寄せ、住民の日常生活に思わぬ影響が出始めている。バスは満員、違法民泊も増え、「もはや限界」「観光公害」という声が出るほどだ。その陰で人口が減り、行く末を憂える地区もある。国が進める「観光立国」に死角はないか。

 石畳に白川のせせらぎが響く祇園新橋地区。京町家が並ぶこの観光スポットで今春、地元住民らが大きな決断をした。27年前から続けられてきた夜桜のライトアップを中止したのだ。

 「外国人観光客が増え、花見客が多過ぎる状況で、人集めを続けることに不安を感じた。事故の心配もあり、地元では受け切れないと考えた」。ライトアップ実行委員会代表で、祇園縄手繁栄会会長の秋山敏郎さん(70)は言う。

 最近は、婚礼向け前撮り写真にも頭を痛めている。京情緒豊かな風景を「売り」にしたビジネスが広がり、業者が海外からも続々とカップルを連れてくるからだ。着飾った男女が列をなす日も。玄関先での撮影を注意してトラブルになったこともあるという。

 地元で美化運動を続ける建築士、冨田貫之さん(48)は「努力して守ってきた景観を、リスペクトもないまま消費され、負担だけ押しつけられている感じがする」と漏らす。秋山さんは「観光が育ち過ぎ、昔の風情もなくなってきた。ライトアップ中止の決断には『このままでいいんですか』と市に問いかける意味もあった」と話す。

観光客急増「人の数、キャパ超えている」

 政府は2003年、年間500万人余だった訪日外国人を倍増させる「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を開始。人口減で経済が縮む地方にも世界の旅行需要を取り込む「観光先進国」を目指し、16年には2千万人を突破した。勢いは加速し、今年4月には1カ月で257万人と過去最高を記録。その余波が今、各地の観光地に表れ始めている。

 京都市を南北に走る東大路通り…

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