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 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のジェラルド・ベーカー編集局長(55)が朝日新聞のインタビューに応じ、北朝鮮が開発する大陸間弾道ミサイル(ICBM)について、「北朝鮮が保有した場合は日米同盟の力が弱まる」との認識を示した。

 米主要メディアの編集トップであるベーカー氏の来日にあわせ、インタビューした。トランプ政権の外交安全保障政策について「当面の難問は、北朝鮮問題」と指摘。北朝鮮がICBMを保有した場合、「サンフランシスコが核兵器で壊滅させられるかもしれないのに、米国が日本や韓国を防衛する見込みはまずない。同盟の力は弱まり、日韓は非常に脆弱(ぜいじゃく)になる」と懸念を示した。さらに、「この半年間で、米国が北朝鮮に先制攻撃をする可能性は高まった」とも語った。

 日米関係については「今は良好だが、北朝鮮問題が解決できれば貿易赤字の問題が取りざたされ、(両国の関係は)緊張状態になり得る」と予測した。米国が環太平洋経済連携協定(TPP)に復帰する可能性については、米国内で中国の台頭を懸念する声があることに触れ、「(米国が)何年か後に参加する可能性は排除できない」と話した。

 ベーカー氏はまた、米中関係について「北朝鮮問題をめぐり、米国は中国を頼っている」と指摘。貿易や為替など二国間の経済課題をいったん脇に置いている状態だが、「中国が(北朝鮮問題に関して)事態を進展させられなければ、両国の緊張関係は再び高まるだろう」と分析した。

 関連して、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)については「米国の経済界では、リスクがあるとの見方が強い」と述べ、米国の将来的な参加には否定的な見解を示した。(下司佳代子)