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 日本政府は、慰安婦問題をめぐる日韓合意の見直しを勧告した国連の拷問禁止委員会に対し、今月中にも反論文書を提出する方針を固めた。勧告は「事実に反する見解だ」(外務省幹部)として、日韓合意の正当性を訴える考えだ。

 同委員会は12日に公表した「最終見解」で、日韓合意について、元慰安婦の名誉回復策や再発防止策を含む救済措置や賠償の提供をし損なっている、との懸念を表明。それらを実現するために、日韓合意について「見直すべきだ」と韓国に対して勧告している。

 日本政府は、合意の当事者である日本側に事実関係などが確認されず作成された点や、潘基文(パンギムン)前国連事務総長を含め国際社会が歓迎し実施すべきだとした日韓合意の見直しを勧告している点を問題視。韓国政府への勧告である点を踏まえても、反論する必要があると判断した。外務省幹部は「新政権が発足した韓国としっかり二国間関係を築いていかなければならない時期に事実に反する見解が出たことは不本意だ。日本の意思を示さなければならない」と話している。

 拷問禁止委は、拷問等禁止条約の締約国が負う義務の履行状況を監視する条約機関で、世界の人権専門家10人で構成。今回は韓国、アフガニスタン、アルゼンチンなど計6カ国の政府報告を市民団体からの情報を踏まえて審査した上で、委員会としての所見を示した。(下司佳代子)