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 内閣府が18日発表した2017年1~3月期の国内総生産(GDP)の1次速報は、物価変動を除いた実質で前期より0・5%増加し、5四半期連続のプラス成長になった。ただ、期中に誕生したトランプ米政権の効果は期待外れ気味。個人消費も力強さを欠いたままだ。

 プラス成長を長く支えているのは、世界経済の着実な回復だ。今回のGDPで輸出は前期比2・1%増と、3四半期連続で増えた。1月に米国でトランプ政権が誕生し、大型減税やインフラ整備で米国の景気が拡大するとの期待で生じた「トランプ相場」で、円安傾向になったことも輸出増に貢献した。

 埼玉県寄居町のホンダの完成車工場では、欧州向け小型車などが好調でほぼフル生産が続く。夏からは「シビック」の生産を始め、北米向けの輸出も検討している。

 ただ、外需の強さを期待して国内で設備投資をしようという動きは広がりを欠く。1~3月期の設備投資は0・2%増で、1・9%増だった前期から伸び幅が縮小した。投資の中心も、人手不足に対応するための機械化といった省力投資で、規模拡大のための設備投資は多くはない。

 自動車照明大手の小糸製作所は18年3月期に6年連続で過去最高の純利益を見込む一方、国内の設備投資は2年連続で減らす計画だ。井上敦常務執行役員は「生産数量が国内で伸びるわけではないため、設備投資の額も増えない」と話す。

 設備投資に踏み切れない背景にも、「トランプファクター」の影がちらつく。自国第一主義を掲げ、通商政策が急変するおそれもあるからだ。自動車大手幹部が「打ち出される動きが唐突で、衝動的に行動しすぎている印象だ」と話すなど、経営者の投資判断への重しになっている。(木村聡史、青山直篤)

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