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(20日、新潟1―0札幌)

 相手CKをクリアし、そこから一気に逆襲して決勝点。呂比須新監督のもと、新潟が「堅守速攻」の伝統を取り戻した。

 後半21分。クリアからつながった球を、自陣中央付近で受けたDF富沢がドリブルで前に出た。「踏ん張りどころだと思った」。約20メートル持ち上がり、ハーフライン手前から相手の背後にスルーパス。MFホニがスピードで抜け出し、GKの股下を抜いた。

 富沢は言う。「呂比須監督は、戦い方をわかりやすく整理してくれた」

 成績不振で辞任した三浦前監督は、守備の指示を徹底できないまま黒星を重ねた。後を受けた呂比須監督は16日に合流後、まずは下がって守りを固めることを求めた。相手を自陣に引き込めば、敵陣にスペースができて足の速いホニ、鈴木の速攻が効果的になるという考えもあった。

 さらに、気持ちも強調した。4日間の練習で呂比須監督は「1対1で負けるな、激しくいかないと勝てないぞ、と言い続けた」。終盤に4回連続であった相手CKも、厳しいマークを徹底してしのいだ。

 J1残留のために掲げた目標は勝ち点38以上。残り22試合で、10勝が必要な計算になる。連敗を4で止め、今季本拠で初勝利を挙げても、厳しい状況は変わらない。呂比須監督も「明日から、次に向けてまた準備をしていく」と、初陣を飾った喜びに浸る様子はなかった。(勝見壮史)

 ○ホニ(新) 速攻から決勝点。「あの一発にかけた。呂比須監督が来てから、繰り返し練習してきた形が出せた」

 ○小泉(新) この日主将マークを巻いた22歳。「1勝して満足できる順位ではない。ここから勝ち続けることが大事」