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 石油輸出国機構(OPEC)は25日、ウィーンで開いた総会で、1月から6カ月間の予定で始めた非加盟の産油国との協調減産について、来年3月末まで9カ月間延長することで合意した。加盟国の政府関係者が朝日新聞の取材に明らかにした。非加盟国も同意する見通し。ただ、協調減産に参加していない米国ではシェールオイルの増産が続いており、原油価格がどこまで回復するか不透明さも残る。

 「原油の在庫は下がっており、減産はうまくいっている。来年1~3月に在庫は(目標である)過去5年の平均水準に下がる」。OPEC議長国で、加盟国最大の産油国サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は25日、総会開始前に記者団にこう述べ、来年3月末まで減産を続ける意向を示した。

 昨年決めた減産にはOPEC加盟国とロシアなど非加盟11カ国が参加。あわせて昨年10月の水準より1日あたり計約180万バレル減らすのが目標で、ファリハ氏は7月以降もこの目標を維持する見通しを示した。目標は各国とも守っているようで、減産の監視委員会によると4月は目標を上回り、達成度は102%だった。

 減産を受け、原油価格の国際指標である「米国産WTI原油」の先物価格は1バレル=50ドル前後と、20ドル台後半をつけた16年初めから持ち直した。ロンドンの調査会社エナジー・アスペクツのリチャード・マリンソン氏は「減産を続ければ、原油価格は年末に1バレル=60ドル台前半に戻る」と予想する。

 ただ、米国のシェールオイルの増産で在庫解消が進まないとの見方から、今月初めには約半年ぶりの水準に落ち込むなど、減産を続けないと価格が逆に下がりかねない状態だった。

 産油国の財政事情は厳しい。歳入の7割を原油収入に頼るサウジは、公務員の手当削減や、電気や水道など公共料金の値上げなどの緊縮策を実施。今年の財政赤字は前年の10兆円規模から減るが、それでも6兆円以上を見込む。しかも歳入の前提は1バレル=55ドル前後とされる。隣国のイエメンへの軍事介入で多額の戦費もかかっており、原油価格が再び下がるのはどうしても避けたいのが実情だ。

 一方、サウジと足並みをそろえて減産延長を訴えてきた非加盟国のロシア。原油安などで個人消費が落ち込んで15、16年とマイナス成長になった。価格の持ち直しで今年1~3月期は成長率は0・5%と、2四半期連続でプラス成長に戻った。大幅に落ちた新車販売台数も、今年は前年比プラスで推移した。経済はようやく回復基調に戻りつつある中、来年3月には大統領選を控えている。国民の不満を和らげるうえでも、景気回復の原動力となっている原油価格の持ち直しを維持したいところだ。(ウィーン=渡辺淳基、寺西和男、ウラジオストク=中川仁樹)

■米シェールオイル、増…

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